こんな人に読んでもらいたい記事です
・レトルト食品を湯せんで加熱することが多い
・効率よく食品を温めたい!
という人
結論
レトルト食品の湯せんですが,強火で加熱してもあまり意味がありません.
沸騰状態を保つ程度がよさそう.
(水が蒸発するのにつかわれます)
湯せん強火でグラグラ,必要?
こんにちは,りゅういえんじにあです.
在宅勤務が増えレトルト食品にお世話になることが増えました.
レトルト食品の中には電子レンジではなく,お湯に浸して加熱するものがあります.
今回はお湯でレトルトパックを加熱するとき(湯せんするとき)のお話です.
沸騰したお湯にレトルトパックを入れ,お鍋でぐつぐつし始めたとき
「そもそも強火でぐつぐつやったところであんまり意味はないよなぁ」
とふと思ったので紹介します.
つまり湯せんをするとき沸騰したお湯を強火でグラグラさせても,
あんまり意味ない,むしろ強火にした分ガスを無駄にしてるかも,という話です.
「湯せん」を大真面目に説明してみる
ご存じの通り山頂でもない限り水は100℃で沸騰します.
(水が沸騰する温度を100℃にした,という話ですが)
水が100℃以下のとき加熱すると,熱は水の温度上昇に使われますが,
沸騰(100℃)すると加熱を続けてもそれ以上の温度には上がりません.
では加えた熱はどこに行くのでしょう?
お湯から空気中に熱が逃げたり,水(お湯)が蒸発するのに熱がつかわれます.
一方で湯せんは大真面目に説明すると
「お湯を介してレトルトパックに熱を伝える」
行為です.
熱いお湯にレトルトパックを浸すと熱の移動(お湯→レトルトパック)が発生します.
熱がお湯→レトルトパックに移動すると
レトルトパックの温度が上がる代わりにお湯の温度が下がります.
いずれお湯とレトルトパックの温度が一定(平衡状態)になるまで熱の移動が起こるわけですが,
お湯が冷めてしまってはレトルトパックを十分に加熱できていないため,
加熱状態のままぐつぐつするわけです.
調理方法に「沸騰状態のまま煮てください」とされているのは,このためです.
この加熱にはお湯から空気に逃げた熱を補い沸騰状態を保つ役目もあります.
強火でぐつぐつしたからといってあまり意味がない
さて,このようにレトルトパック湯せん中の加熱の役割には
(1)お湯→レトルトパックに移動させる熱を与える
(2)お湯→空気に逃げた熱を補う(沸騰状態を保つ)
役割があることがわかります.
逆に言えばこの(1)(2)を満たすだけの熱をお湯に供給できれば
「レトルトパックを加熱する」という目的は達成され,
水が沸騰したあと加えられた熱は水の蒸発に使われ無駄ということになります.
せっかく加熱した熱が水の蒸発に使われると無駄になってしまいます.
結論としては「お湯の温度を100℃に維持できる程度に加熱できればOK,
それ以上加熱したところで水が蒸発するだけ」ということになります.
おわりに
今回レトルト食品を湯せんするときふと思ったことをまとめてみました.
ありがとうございました.