こんな人に読んでもらいたい記事です
・冬場のお皿洗いで何の疑いもなく
シンクでお皿を洗っている人
結論
冬の皿洗い,油汚れは水で流す前に拭き取ろう
(そうしないと排水管が詰まって,最悪取替工事なんてことにも…)
はじめに
こんにちは,りゅういえんじにあです.
食事をしたあとのお皿洗いどのようにしているでしょうか?
すぐにシンクで汚れを流していますか?
もしそうならば,後でとんでもない代償を払うことになるかもしれません.
その原理,またどうすれば対策できるのかを紹介します.
特に冬,要注意です.
油汚れは水で流す前に拭き取ろう(特に冬!)
結論で書いている通り「油汚れは水で流す前に拭き取ろう」と思っています.
理由を以下に示しますが,まずこの記事のキーワードを説明します.
そのキーワードとは「粘度」(「ねんど」と読みます)です.
粘度(ねんど)とは?
水や空気などの流体には
「サラサラしている」や「どろどろしている」などの
特徴があります.
これを定量的に表す指標として「粘度」という,指標が使われます.
とはいっても,この記事で具体的な数値の話をするわけではないので,
粘度の数値が低い→サラサラしている
というイメージで持っていてください.
では改めて,「油汚れは水で流す前に拭き取ろう」の理由を3つにわけて説明します.
理由1:油は低い温度で粘度が下がる→お皿から取れにくい
さて今回注目するのはズバリ「油汚れ」です.
食事を調理するのに必要な油(サラダ油,ごま油など)や
お肉,魚からでてくる油の特徴として
「粘度は高い温度で下がり,低い温度で上がる」
という性質があります.※
つまり,寒い時期(冬)にむりやり水で油を流そうとしても,
なかなか流れないのです.
サラダ油やごま油は日常生活程度の温度では,
固まったりはしないのであまり大きな問題ではありませんが,
肉や魚から出た油は固まってしまいます.
ゴシゴシスポンジでこすれば取れますが,逆にスポンジにこびりついてしまい,
スポンジが使い物にならなくなったということは経験あることだと思います.
※一般的に
「流体の粘度は高い温度で下がり,低い温度で上がる」というのは
概ね正しいですが,実感として肉や魚から出てきた脂はその差が大きいので
今回ピックアップしました.
理由2:流れている油が排水管をつまらせる恐れ
実は理由1に関する解決策は案外簡単です.
すでに経験的に実践されている方もいらっしゃるかとは思いますが,
水ではなくお湯を使って流せば良いのです.
というのは先に紹介した通り,油の粘度は温度があがると下がりますので,
お湯で温めればどろどろしていた油汚れがサラサラになり
お皿からはとれるかもしれません.
ですが問題はそのあとです.
シンクから排水管に流れている間に,温度はだんだんと下がっていき
粘度が高くなります.
すると管の壁側に油がこびりついて,だんだんと水が通る穴が
小さくなってしますことが想定されます.
そのように考える理由を説明しますと,
排水管などの円管を流れる流体には
「管の中心の方が流れが早く,壁に近づくほど流れが遅くなる」
(→おなじように流れているわけではない)
という特徴があるからです.
興味のある人は「流体 速度分布」で検索してみてください
流れに勢いがない部分に油がつまっていきます.
理由3:詰まった場所によっては超大規模工事が必要かも
排水管は建物の内部を通って,外に出ています.
シンクに近いところで詰まるだけだったらまだ救いようがありますが,
建物内部の排水管で詰まったら最悪です.
排水管を取り替えるために,いろいろなものをはずさないといけないかもしれません.
工事には手間賃が大きく乗ってくるので,費用はかなりのものになるかもしれません
では対策は?
対策の一つは結論にも書いてありますが,
「油汚れは水で流す前に拭き取ろう」です.
これで排水管のつまりの原因である油汚れを
そもそも流さないように使用という算段です.
またすでにやられている方も多いかもしれませんが,
シンクのゴミ受けに以下のような網をつけてみるのはどうでしょうか?
網が油を絡め取ってくれるので,油がより流れにくくなります.
ただ,網に期待して何もかも流すとすぐに網の目が詰まってしまうので,
「油汚れは水で流す前に拭き取ろう」と併用するのをおすすめします.
おわりに
今回は油の粘度の話を例に,油汚れを直接シンクに流すのはやめといた方が良いのでは?
と考える理由をお話しました.
油汚れを洗う前に軽くティッシュなどで拭き取るだけでも,
排水管つまりのリスクはかなり抑えられると思いますので,
参考にしてみてください.
ありがとうございました.
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