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【技術系】「ジョブローテーション」経験者の所感をまとめてみる この制度必要?

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こんな人に読んでもらいたい記事です

・就職活動で「ジョブローテーション」がある会社ってどうなの?

・人事制度を考える上で「ジョブローテーション」を考えている

という人

結論

・新卒で入社した会社がジョブローテーション制度を採用していました.

・ジョブローテーションに良い印象を持っていません
→人材育成を目的とした(本人の意図完全無視の)強制的なローテーションは意味ない!と感じる
(転職を考えた理由の一つになったと自覚しています)

「ジョブローテーション」制度のある会社にいました

こんにちはりゅういえんじにあです.

突然ですが,自分は若手育成制度の一つとして
「ジョブローテーション」を設けている企業に勤めておりました.

様々な事情により転職することになったわけですが,
ジョブローテーションについて思うところがありますので,
まとめてみたいと思います.

「ジョブローテーション制度を設けている会社ってどうかな?」など
就職活動をしている人などの参考になればうれしいです.

そもそもジョブローテーションって何?

まずそもそも「ジョブローテーション」って何?というところからです.

「ジョブローテーション」とは
会社の人材育成の一環として設けられている制度で,
新人に様々な業務を体験させることで自分の適所を見極めることができる,
というようなことを目的にしているものです.

例えば,開発業務→設計,設計→技術営業のように
関係のある部署に異動することで今まで取り組んできた業務を
俯瞰して見れるようになろうよというような意図があるように思われます.

特長としては,業務上の都合(組織改編など)で異動させるというものとは異なり
人材育成,教育が目的なので,時期を決め定期的に異動が発生する,というものです.

したがって今までやっていた仕事を完全にほっぽりだす,
というような性質を持っているといえそうです.

自分は入社後3年ごとにローテーションがある会社で働いていました.

調べてみると,このように3年ごとのローテーションが割と一般的なようですね.

ジョブローテーション制度の感想

さて,ここまで「ジョブローテーション制度」の紹介をしてきたわけですが,
以下で「ジョブローテーション制度」がある会社で働いた感想・所感をまとめたいと思います.

あくまで個人的な認識であることにご留意ください.

結論としては「ジョブローテーション必要ない気がする」になります.

(1)仕事がわかってきて,面白さを感じはじめた瞬間の異動…

一番印象に残っているのはこれです.

入社したての新人さんは初めての仕事,初めての技術等々
慣れないことが多い中で日々を過ごすことになります.

一年はなんとかついていく,言われたことをするだけで精一杯,
二年目は少しずつ勝手がわかってきて三年目になると
自分でいろいろ工夫ができるようになって,面白さを感じる段階になったと感じます.

後輩に指導をすることもあるかもしれません.

で,そのタイミングで
「はい,ジョブローテーションだから新しい部署で新しい仕事してね」
ってなるわけです.

正直消化不良感がぬぐえません.

更に会社の方針次第では,そもそも業務上の都合で部署異動,ということもあり得ます.

自分の会社では業務上の都合の異動も関係なく,単純に
「入社から3年,または前のローテーションから3年で次のジョブローテーション」
という形で制度が走っていたので,業務上の都合で異動してそこから1年経たないうちに
次のローテーションということになってしまったこともありました.

こんな短時間で正直何も身に付きません.

「仕事がわかってきて面白さを感じ始めた」ときにローテーションの時期がやってきて,モチベーションが下がりますし,
そもそも仕事が身につかない中途半端な状態で次のローテーションになる可能性すらある,
と感じています.

(2)「異動できるよ」という実績づくりのために,個人のキャリアが振り回されている気がする

ジョブローテーションは会社の人材育成制度の一環としてあるので,
会社の教育制度としてピックアップされがちなものだと認識しています.

しかし実は以下のようなカラクリがあるのでは?と邪推しています.

新社会人はどんな人も「配属された部署が自分と合わなかったらどうしよう…」という
気持ちは少なからずあるはずです.

それをフォローするためには
「定期的に異動の希望を出すチャンスがあって,挑戦したい部署に異動できる可能性があるよ」
と伝えることがあると考えます.

しかし制度だけあるが実は全然異動できないという話では仕方ないので,
「実際に制度として機能していますよ」という人事制度の実績づくりが必要でしょう.

ところが,異動を希望する一人「だけ」をある部署から別の部署に異動させると,
当然異動元の人員が不足してしまうので,簡単には異動が成立しにくい,
と考えるのは難しくありません.

(部署の管理職からしてみても,頭数が減ってこなせる仕事の量が減るのは嫌でしょうから)

そこで半ば強制的に行われる「人材育成」のためのジョブローテーションという枠組みを,
使って「対象者まとめて全部ごちゃごちゃにしてしまえ!」という発想になるのでは?
と考えています.

しかも効果があるかと言われれば正直怪しいと感じます.

端的にいうと「仕事の進め方のスキル」も「専門知識」も中途半端で終わっちゃう
と感じます.

「ジェネラリスト」って言葉はてっきりいわゆる文系出身の人が多く担当する,営業とか人事の業務で
たくさん異動している人が陥りやすいキャリア上の問題,と認識していましたが,
こんなに頻繁に(しかも本人の意思はほとんど関係なく)異動させられる制度では,
技術系の業務でも簡単に「ジェネラリスト」になってしまうな,と感じます.

「この分野の専門知識,業務経験は任せとけ!」は言いにくいです.

実際,転職を決意し転職活動をするときに
「で,結局貴方の技術的な強みは何なの?」
と聞かれたとき説得力のある話がしにくかったな,と記憶しています.

(逆に「幅広い視点で業務を俯瞰できる」という話はできましたが…)

だとすると,この制度は社員本人のためというよりも
人事制度の実績づくりのためというような面が大きいのでは?
と思わずにいられません.

人のキャリアを何だと思っているのでしょうか?

(3)時期で区切って強制的に異動させるメリットを感じない

もちろん仕事をやってみて
「やっぱりこの業務は自分には合わないから違う業務に挑戦してみたい」
という人もいるでしょう.

入社直後は仕事に対する適正の有無はあるでしょうから,
「人材育成」を目的とするならば定期的に業務上の都合関係なく
希望者だけ異動できる制度として活用するのは意味があると感じます.

しかし一方で
「仕事がだんだんわかってきて,面白くなってきた」とか
「もっとこの知識,スキルを極めたい」と感じてきた人もいます.

その中で
「「人材育成」の名の下に会社が勝手に期限を決めて,部署を異動させるなんて余計なお世話だ!」
と感じずにはいられない,というのが正直な感想です.

現場の管理職も
「どうせ少し経ったらジョブローテーションしちゃうし…」
と思ったら教育しようとなかなか思わないのではないでしょうか?

だってせっかく育てても,新人が戦力になり自分の部署成果につながる前に
別の部署に異動してしまうわけですから.

もし「人材育成」をそんなに目的に強制的に異動させたいなら,
マンネリ化して仕事のパフォーマンスが落ちた(これ以上上がる見込みがない)
中堅以上の社員がいいんじゃないでしょうか?

というか本人に本当に成長する気があるなら中途半端に同じ社内で異動,みたいなことではなく新しい環境に飛び出すのがいいんじゃないでしょうか?

おや?と思ったら

ジョブローテーションに限らずお仕事をしているとどうしても
「おや?なんか人事制度に違和感を覚えるぞ?」となることがあります.

(自分もそうでした)

ずっと一つの会社に勤める時代ではなくなってきているのは事実ですので,
一度外に出てみる(転職してみる)選択肢もあるかもしれませんね.

おわりに

今回,「ジョブローテーション」という制度に関して
個人的に思うところをつらつら書いてみました.

参考になる人がいればうれしいです.

ありがとうございました.

 

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