こんな人に読んでもらいたい記事です
・高校物理の力学ってなんか苦手だ
・学校で運動方程式を習ったけど,頭がこんがらがってしまった
という人,高校生
結論
・運動方程式は力学の超基本法則です.
それ故にトリッキーな要素はないので,
手順を守れば誰でも簡単に式を立てることができるようになります!
・ちなみにりゅういえんじにあは
高校物理は以下の参考書を使って勉強していました.
運動方程式は手順を守れば難しくない!
こんにちはりゅういえんじにあです.
今回は高校物理(力学)の超基本である
「運動方程式」の立て方のコツ・具体的手順を紹介します.
運動方程式は高校物理だけではなく,
その他の学問(機械力学,材料力学,流体力学,熱力学など)の
基本になるものです.
難しく感じるかもしれませんが,
基本的な物理法則故にトリッキーな要素はありませんので
「手順を守れば誰でもできる」ようになります!
ぜひマスターしてみてください.
力学と言えば,
「力学的エネルギー」や
「運動量」がごちゃごちゃになったりしませんか?
運動方程式の立て方3ステップ
(1)運動方程式を立てる物体(ターゲット)を決める
意外と忘れがちなのですが,
基本的に運動方程式は1つの物体(質点)に対して
一本しか立ちません.
個人指導塾で指導していたときに
まずそこで混乱していた人が多かったのが印象的でした.
「僕(私)はこの物体について考えるぞ」
とまず決めてください.
(2)物体にはたらいている力を「過不足なく」書き出す
(1)で決めた物体にはたらいている力を,
すべて書き出し図に矢印で記します.
(矢印で書くのは向きをはっきりさせるためです)
「運動方程式がうまく立てられない…」と
思っている人にとっては,
この手順が鬼門になっています.
よくあるのが
「この力の向きを間違えた」とか
「この力を忘れてた」とかです.
物体にはたらいている力を過不足なく書き出す
具体的な手順を以下に示します.
(2.1)「物体に触れているものからはららく力」
(2.2)「物体に触れていないものからはたらく力」
この手順を順番にたどっていくことで,
過不足なく物体にはたらいている力を
書き出すことができます.
まず具体的な手順を説明したあとに,
その理由を示します.
(2.1)「物体に触れているものからはららく力」
物体の表面を一周なぞり,
何か(手や紐など)と物体との接触点をマークします.
高校物理の力学の問題においては
「物体と触れている点からは何かしら力を受けている」と考えてOKです.
物体の表面を一周なぞり他との
接触点をマークすることで
「物体と触れている点から受ける力」を
見落とすことがなくなります.
(2.2)「物体に触れていないものからはたらく力」
次に「他との接触がなく受けている力」がないか
問題文から確認します.
問題文で確認する力は具体的には
「重力(万有引力)」「磁力」「静電気力」です.
上記の力の有無を順番に確認して,
チェックしておきます.
このチェックで,
「物体と触れずに受ける力」を
見落とすことがなくなります.
(2.3)上記で確認した力を矢印で,絵に記入する.
ここでいよいよ力を示す矢印を書き出していきます.
上記で確認した力を向きを考え
1つづつ書き出します.
摩擦力などの計算はここで用意しておきます.
ポイントはあくまで「物体が受ける力だけ」を
図に書くことです.
「物体が〇〇される力」(例)物体が押される力
「△△が物体を〇〇する力」(例)地球が物体を引っ張る力(←重力)
だけを書き出すことがポイントです.
力学を学ぶにあたって「作用反作用の法則」も
ほぼ同時期に学びます.
作用反作用の法則は
「物体Aが物体Bに力(作用)を及ぼすと,
物体Bは物体Aに同じ大きさ・反対向きの力(反作用)を及ぼす.」というものです.
これがあるので混乱を招いているのかと思います.
りゅういえんじにあも高校生の頃
混乱しました.
「矢印の向きってどっち向きなんだ?」
って感じでした.
(2.4)【理由】「物体にはたらいている力」の原則
ここでなぜ(2.1)~(2.3)の手順で,
物体にはたらいている力を書き出せるのか説明します.
端的に言うと,物体にはたらく力には
2種類しかありません.
「物体に触れているものからはららく力」と
「物体に触れていないものからはたらく力」です.
「物体に触れているものからはたらく力」は
紐から引っ張られるとか,手で押される,摩擦力
などです.
一方「物体に触れていないものからはたらく力」は
重力(万有引力),電磁気力(磁力・静電気力)です.
このようなことを頭の中に整理しておき,
順番に書き出すことで力の書き漏らしを
防ぐことができます.
(3)運動方程式の立式
ここまでの下準備を行い,
いよいよ運動方程式の立式です.
ポイントは「とにかく機械的にやること」です.↓
・左辺にma(質量×加速度)
・右辺に向き(符号)を考慮し
書き出した力Fを足し合わせる
これだけです.
なぜこのようにしてOKかというと
そもそも運動方程式は
「物体に様々な力がはたらいた結果が,
質量と加速度をかけ合わせた値として表現できる」
と言っているだけだからです.
慣れていないと
「物体にはたらく力は書けた」
「向きもOK」
なのにいざ式を書こうとすると,右辺左辺を
ごちゃごちゃに買いてしまうことが
複数見られましたので注意です.
これで運動方程式の完成です!
お疲れ様でした!
おわりに
今回力学の超基本の運動方程式を
正確に立てる具体的なコツ・手順を紹介しました.
この記事が力学への苦手意識をなくす
手助けになれば幸いです.
ありがとうございました.
P.S.
ちなみにりゅういえんじにあは
高校物理は以下の参考書を使って勉強していました.
もし良かったら使ってみてください.
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