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【高校数学「命題の真偽」】【「高卒でも管理職になれる」が「出世には学歴なんて不要」に結びつかない理由】

物理・数学・技術
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こんな人に読んでもらいたい記事です

・「高卒でも管理職になれる」という記事を読んで
「出世には学歴なんていらないんだ!」と思う人

・高校数学「命題と真偽」を勉強しているが
具体例がないとちょっとイメージがわかない,という高校生

・SNSで極端な主張をみたときに冷静になりたいという人

「高卒でも管理職になれる」は学歴不要という話に結びつくか?

・高校数学で扱う「命題の真偽」の
話は実生活にも役に立つので覚えておこう
「命題の真偽とその対偶の真偽は一致する」

・「高卒でも管理職になれる」という記事を読んで
「出世には学歴なんていらない!」と思うのは正しくありません.
(「命題と真偽」お話ですぐに片付きます)

・世の中にはミスリーディングを誘う刺激的な文章が溢れています.
→冷静に真偽を判断しよう

学歴は必要か不要か?

こんにちは,りゅういえんじにあです.

先日,(いつも議論になることかもしれませんが)
「高卒でも管理職になっている,東大でも平社員」という旨の
記事をみかけました.

これをみて
「出世には学歴なんていらないんだ!」
という早とちりをする人がいないか心配になります.

具体的な事例はおいといて,

『「高卒でも管理職になれる」から「出世には学歴なんていらないんだ!」』
という話は数学的に考えるとちっとも正しくない

ということがすぐにわかるよという話を
紹介したいと思います.

真偽を見極めるお役立ちアイテム「命題の真偽」

※この章は高校数学のお話なので読み飛ばしてもOKです.

真偽を見極めるアイテムの一つである「命題の真偽」
の考え方ついて紹介します.

まず話をするために必要な最低限の言葉を説明します.

言葉の説明

これからの話を整理して説明するために以下の言葉を示させてください.

(1)命題

例えば「○は▲である」というような
「真(=正しい)」または「偽(=正しくない)」という情報をもつ内容

(2)命題「P→Q」:「PならばQ」と読みます

意味としては「命題Pが真ならば命題Qも真である」という命題
→「P→Q」も「真(=正しい)」または「偽(=正しくない)」という情報をもつということ

(例)以下の内容は
「真(=正しい)」または「偽(=正しくない)」という情報をもつので
命題です.

P「東京駅は新幹線の駅である」
Q「東京駅には新幹線が停車する場所がある」
「P→Q」:『「東京駅は新幹線の駅である」ならば「東京駅には新幹線が停車する場所がある」』

(3)対偶(「たいぐう」と読みます)

命題「P→Q」に対して命題「QP」を対偶と言います.

Q:Qを否定する内容を示します.
(Qじゃない方ということです,某テレビ番組みたいだ)

意味としては
「命題「Qではない」ということが真ならば,命題「Pではない」ということも真」
ということです.

(例)先ほどの例を使うと
P:「東京駅は新幹線の駅ではない」
Q:「東京駅に新幹線が停車する場所がない」

『命題「P→Q」の対偶』を示す内容は
命題「QP」つまり
『「東京駅に新幹線が停車する場所がない」ならば「東京駅は新幹線の駅ではない」』
というということです.

伝家の宝刀「命題の真偽とその対偶の真偽は一致する」

ここでこの記事のタイトルの根拠にもなる内容をお話します.

それは「命題の真偽とその対偶の真偽は一致する」です.

逆に言えばそれ以外の内容は
「真であることもあるけど,偽であることもあるよ」
という曖昧なものなのでその内容の真偽の判断には使えない
ということです.ここは注意です.

あくまでも

「命題の真偽とその対偶の真偽(だけは)はいつも一致する」

です.ご注意ください.

ここで先程の例の真偽をあわせて示します.
命題P「東京駅は新幹線の駅である」→真(=正しい)
命題Q「東京駅には新幹線が停車する場所がある」→真(=正しい)
命題「P→Q」→真(=正しい,駅であれば停車する場所があるはず)

命題「QP」(命題「P→Q」の対偶)
→真(新幹線を停車させる場所がなければ,駅とはよべませんよね?)

このように
「命題「P→Q」の真偽と命題「QP」の真偽は必ず一致する」という
性質があるのです.

[本論]なぜ「高卒でも管理職になれる」内容が 「出世には学歴なんていらない!」につながらないのか

さてここでタイトルの内容に戻ります.

「高卒でも管理職になれる」という内容で「出世には学歴なんていらない!」と
ミスリーディングを誘う表現をしている記事があったとします.

感覚的には「確かにそうかもしれないなぁ…」と思うかもしれません.

この内容が正しい(=真)なのか正しくない(=偽)なのかを考えます.

命題を使って整理しよう

それぞれを命題で表します.

P:「高卒でも管理職になれる」
Q:「出世には学歴なんていらない!」

になり

命題「P→Q」:『「高卒でも管理職になれる」ならば「出世には学歴なんていらない!」』が
正しい(=真)なのか正しくない(=偽)なのかを考えることになります.

ぱっと見よくわからないですよね?

命題の対偶を考えよう

P:「高卒では管理職になれない」
(「高卒でも管理職になれる」を否定した内容)

Q:「出世には学歴が必要である」
(「出世には学歴なんていらない!」を否定した内容)

命題「QP」(命題「P→Q」の対偶)
:『「出世には学歴が必要である」ならば「高卒では管理職になれない」』

さて,この命題「QP」つまり
『「出世には学歴が必要である」ならば「高卒では管理職になれない」』
は正しい(=真)でしょうか,正しくない(=偽)でしょうか?

でも不思議なことにもとの記事には「高卒でも管理職になれる」とかいてあります.

したがって
『「出世には学歴が必要である」ならば「高卒では管理職になれない」』
は正しくない(=偽)といえるのです.

「命題の真偽とその対偶の真偽は一致する」という性質を考えると,
もともとの命題
『「高卒でも管理職になれる」ならば「出世には学歴なんていらない!」』
も正しくない(=偽)といえるのです.

なんと,少し内容を整理して考えただけで
ミスリーディングを誘う記事を
「そんなわけねえよ!」
と跳ね返すことができました.

このように「数学」は単に計算をするだけではなく,
論理的な考え方を身につける学問です.

以下のような本で「論理的に考えるとは?」という話の
基本を抑えることができそうです.

おわりに

今回は「命題の真偽」の考え方を用いて,
物事の真偽を見極める方法を紹介しました.

世の中には相手の誤解を誘うような,
刺激的な文章が溢れています.

それに惑わされて貴重な時間を無駄にしないように,
論理的な思考を身に着けたいものですね.

ありがとうございました.

世の中には「ミスリード」を誘う話が
多いですが,情報をよく吟味しましょう.

という話です.

 

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