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【鍛造?】【鋳造?】【機械的知見を交えて指輪の製法を考えるお話】選び方公開!

技術者目線の小話
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こんな人に読んでもらいたい記事です

・指輪を選ぶときの参考になる情報がほしい,という人

・鋳造?鍛造?なにそれ美味しいの,という人

指輪機械系技術者としての知見も交えてお話します.

ブランドの特徴については以下の記事に書いていますので,
併せてごらんください

結論

・指輪の製造方法には大きく2種類あります.
それぞれの特徴を抑えて指輪を選ぼう.

(1)鋳造(ちゅうぞう):溶けた金属を型に流し込む
→柔らかいので変形しやすいが,直しやすい

(2)鍛造(たんぞう):金属をハンマーなどで叩いて目標とする形に仕上げる
→硬いので変形・傷がつきにくいが,壊れたときに直しにくい

・この記事を読めば指輪のお店の人以上に,
鋳造・鍛造のことに詳しくなれるかも…
(機械系技術者としてはこの手の話は十八番です笑)

はじめに

こんにちは,りゅういえんじにあです.
結婚することとなり,結婚指輪を見にいくことになりました.

様々なお店でお話を伺うなかで指輪の製法が
大きく「鋳造」「鍛造」に分かれそれによって
デザインにも差があることがわかりました.

今回機械系技術者の経験知識を交えながら,
指輪の製造方法とその特徴についてご紹介します.

鋳造とは

鋳造とはざっくりいうと
「ドロドロに溶かした金属を型に流しこんで形をつくる」
製法です.

日常生活中のイメージとしては,
バレンタインデーにチョコレートを湯煎して
とハート形の型に流し込む
作業があてはまります.

工業的には一度型をつくれば何度も同じ製品が作れるので,
自動車の部品を作るなど大量生産に向いているものになります.

鋳造のイメージ

さて指輪を作る上での特徴を以下にまとめます.

鋳造のメリット

・型のデザインによって比較的自由にデザインを決めることができる
→細かい線などをいれやすい

・サイズ変更が比較的容易

・既製品と同じデザインであれば比較的安価に製造できる
→指輪の価格として安価になる

鋳造のデメリット

・柔らかいので変形がしやすい.
(自動車の部品では衝突したときに乗っている人を
守るためにこの性質をわざと利用している例もあります)

・傷が入りやすい

・型に材料を流し込む過程で空気などの不純物が入ってしまい,
そこから割れるおそれがある
(機械的にはクラック,などといいます)

扱いには気をつける必要がありますが,
デザイン性を重視したい人は
鋳造で作られる指輪のお店にあたってみるのが
良いと思います.

鍛造とは

鍛造とはざっくりいうと
「金属を叩いて目的の形をつくる」
製法です.

現代でも機械の歯車やペンチなど
硬さが要求されるものにこの製法が使われます.

鍛造のメリット

・材料を叩いて整形するので
内部の微細な空気,ガスがなくなり硬く仕上がる

・硬いので傷がつきにくく,変形しにくい

鍛造のデメリット

・叩いて整形するので細かいデザインには不向き
→ストレート型などシンプルなデザインが多い

・サイズ直しが大変(硬く変形しにくい,の裏返し)

・製造上手間がかかるので価格が高くなる
→仕上がりの職人の腕次第?

デザインはシンプルなものでも良いから,
できるだけ丈夫なものを身に着けたいという人は
鍛造で作られる指輪のお店にあたってみるのがよいかもしれません.

で,結局どっちが良いのだろう

指輪は普段使いするものです.

気をつけても傷や変形のおそれはあります.

そのことを考えると表面が硬く仕上がり傷のつきにくい,
鍛造製法の指輪がよいかもしれません.

一方で

注意としてりゅういえんじにあがお伝えしたいこととして,
上記で鍛造のほうが「変形しにくい」と書きましたが,
デザイン性はよそにおくとして「買い換えずに長く使う」ことを考えたとき
「変形しにくい」のが最適か?
と思っている点があります.

以下で具体的に説明しますので,ここで紹介した知識を頭に入れて
実際にお店で相談してみてください.

以下のバナーから来店予約等できます.
お店によってはキャッシュバックなどもあるようです.↓



「柔らかく変形しやすい」(=鋳造で作ったもの)のとき

過度な力がかかったとき,変形することによって
指輪全体が壊れるのを避けることができます.
しかも鍛造製法と比べて柔らかいので,歪みを補正すればずっと使えます.

「変形しにくい」(=鍛造で作ったもの)のとき

過度な力がかかったとき,変形できず割れることがあります.
割れ方がよくないと,リングがかけてしまい,指から外れてしまうかも…
指から外れてしまうことはなくても一度欠けてしまったものを直すのは大変.
同じデザインものを再度作り直す必要が出てくるかも…

指輪は身につけてこそ価値があるものですが,
一方で同じもの(同じデザインという意味ではない)をつけ続ける
ことにも大きな価値を見いだされる製品です.
(多少の傷も含めて,思い出としてとらえることができる)

したがって

そのように考えると,変形しやすいという欠点を認識した上で
変形を補正してくれるアフターサービスがしっかりしているお店で
買うのであれば「鋳造」も十分選ぶ理由になるかもしれません.

おわりに

今回指輪の製造方法について,
機械系技術者的知見も交えながら
まとめました.

様々な製法を打ち出しているお店があるため,
一概にどちらが良いとは言えないですが,
ここで示した内容も踏まえ指輪を選ぶ手助けになれば幸いです.

ありがとうございました.

ちなみに実際に指輪を選び始める前に見てもらいたい内容を
以下にまとめていますので併せて御覧ください.

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